お刺身や海鮮丼はもちろん、しゃぶしゃぶや塩焼きに加え煮物など、いろいろな料理に使うことができるブリは顧客にも人気の高い魚種のひとつです。
鮮度や品質にこだわるのであれば、自ら市場に出向いて仕入れたりするのにとどまらず、産地直送を利用して仕入れる店舗も少なくありません。
産地直送で仕入れる場合、いくつかの仕入れ方法がありますが、おすすめなのが通販を利用する方法です。
この記事では、産地直送で仕入れる場合どのような方法があり、どういうものが仕入れられるのか、また、通販でのブリの仕入れ方についてご紹介します。
ブリを仕入れる前に、まず決めておきたいこと
出世魚として知られるブリは、1匹丸ごとで購入しようとするとかなり大きく、寒ブリともなると重さも10キロをゆうに超えてくる場合が多い魚です。
そのため、仕入れる際に決めておきたいのは、どのくらいの量を1度の仕入れで購入するかが重要になります。
どの程度の量であれば使い切れるか考えておかないと、仕入れてもロスが出てしまい、かえってコストが高くついてしまうからです。
特に、個人経営で規模が小さい場合などは、1匹仕入れても使い切れないケースも多いといえるため、きちんと決めておくのがおすすめです。
例えば、夜にお刺身を中心に提供するとして、ランチタイムの営業で残った分を塩焼きや照り焼き、ブリ大根などにして提供すればまる1匹仕入れても使い切れる、といった店舗もあれば、夜のみの営業なので1匹は難しいと考える店舗もあるでしょう。
また、まる1匹仕入れるのは使い切れないので半身だけほしい、といった場合、それに対応してくれる仕入先を探す必要があります。
業者によっては半身や部位別などの少ない量では販売していないこともあるので、仕入れる前に対応してくれるか確認してから注文するようにしましょう。
通販でブリを仕入れる際の仕入れ方法は?
通販での仕入れと一口に言ってもさまざまな方法があるため、その中から自分の店にあった方法を選ぶ必要があります。
産地直送の通販にはどのような仕入れ方法があるのか、ここではご紹介します。
漁師や生産者から直接仕入れる
最近は農産物にとどまらず、魚も通販サイトや、消費者向けに直送を行うアプリなどを通じて、生産者から直接仕入れられるようになってきました。
漁師からの直送や、養殖業者からの直接仕入れも、そうした流れで可能になってきています。
その場合、まず天然物か養殖物かのどちらかを選んで仕入れを行うことになりますが、飲食店ごとのこだわりなどに準じて選ぶ必要があるでしょう。
天然物のブリと養殖物のブリの違いは?
ブリの場合、天然物と養殖物とでは出回る季節や味わいが違ってくるため、店での提供の仕方などに合わせて選ぶのがおすすめです。
例えば天然物であれば旬は冬場で、漁獲高が増えるのもその時期になることに加え、引き締まった身に脂が乗ってくるのも冬場になります。
一方、養殖物は品質と量の面で通年安定した仕入れをすることが可能で、大規模な飲食店や通年名物として扱いたい場合などに向いています。
味の面での違いは、天然物と比較すると養殖物のほうがしっかり脂が乗っており、特に夏場は脂がなくなる天然物と比較すると、養殖物のほうがおいしいとまでいわれるほどです。
どのような味のものが好みか、どのような料理や商品にして提供するかによって、天然か養殖かを決めるのが良いといえるでしょう。
漁師や生産者から直接仕入れる際のメリットやデメリットは?
では、漁師や生産者から仕入れる場合、どのようなメリットやデメリットがあるでしょうか。
生産者から直接仕入れる場合、間に卸や小売を挟まない分コストが削減できるため、仕入れ価格が安くなるのが大きなメリットです。
ただし、漁師から天然物を仕入れる場合は、その時々の漁の状況で仕入れが左右されることがあるため、安定して仕入れをしたい場合には向かない方法だといえます。
決済方法もかけ払いやクレジットカードは利用できず、現金の振込のみなどのケースも少なくありません。
毎日必ず天然ブリの刺身を提供できるようにしたい大規模の店舗の場合などには、別の手段を考えるのがおすすめです。
産地の仲卸業者から仕入れる
産地直送でブリを仕入れる方法にはいくつかありますが、そのひとつに産地の仲卸業者を利用する方法があります。
産地の仲卸業者とは、産地の漁港で魚を買い付ける業者のことで、買い付けした魚を都市部の市場に送る役割をしています。
主な仕事は豊洲などの市場に魚を発送することですが、地元の小売店や飲食店に一部の魚を卸している業者も存在します。
仲卸業者は漁師や養殖業者といった生産者が漁港に納めたブリを最初に扱う立場でもあり、小売店などに卸している仲卸業者を利用すれば、鮮度の良いブリを直送してもらうことが可能です。
一番のメリットは、たくさんの生産者が納めた、その日のブリの中から良いものを選んで送ってもらえるため、新鮮で品質が良いことが挙げられます。
また、都市部の市場や卸を通さないため、その分安い価格でブリが手に入ることになります。
デメリットとしては、産地の仲卸業者が必ずしも通販を行っているとは限らず、業者探しが難しいことや、都市部の仲卸を利用するときに手間がかかるのと同様に、契約のために現地に出向く必要が出たり、注文などのやり取りが電話やFAXなどの場合もあり、利便性が高いとは言えない点が挙げられます。
産地の小売店から仕入れる
ブリが水揚げされる産地にある鮮魚店などの小売店を利用して仕入れを行うのも1つの方法です。
水揚げされてすぐに鮮魚店などの店先に魚が並ぶことになるので、鮮度が良いことはもちろん、柵取りした刺身用のものやあらの部分など、欲しい部位を必要な量だけ仕入れることが可能なため、小規模な飲食店でも仕入れがしやすいのが良い点です。
ただし、小売店に出向いて魚を選ぶのとは違い、ある程度どのようなものが仕入れたいか伝えてからは商品を見ることができないことや、生産者や仲卸業者から仕入れるものより鮮度が落ちてしまいます。
また、その都度送料に変動があったりするケースも多いので、仕入れる際には注意が必要になります。
産地のインターネット通販業者から仕入れる
最後にご紹介するのは、最近増えている産地直送のインターネット通販業者から仕入れる方法です。
産地の市場で仕入れをする卸売業者がネット通販を行っているケースが多く、鮮度の良い魚を水揚げされたその日のうちに発送してくれるのが魅力です。
注文もスマートフォンやタブレットから手軽にでき、店に宅配便で直送されるので仕入れに出かける手間もかかりません。
デメリットとしては、こうした業者は近年急激に増加しており、本当に良いものを仕入れられるかという点では玉石混交であり、その見極めが難しい点が挙げられます。
また、小売店から仕入れる場合と同様に、商品が到着するまで鮮度や状態がわからないことや、おまかせのセットなどでの発送が多いため、別の魚も仕入れる必要が出る場合もあります。
産地直送の通販でブリを仕入れるなら片山水産へ
先に述べたように、インターネット通販業者は近年増加している分、信頼できる業者を選ぶことが難しくなってきています。
片山水産は鮮魚に携わって40年以上の経験があり、魚の鮮度と品質にこだわる福岡・博多の飲食店に魚介類を卸してきた実績があります。
魚の宝庫といわれる玄界灘の魚介類を中心に取り扱い、早朝に福岡の長浜市場で仕入れた魚を、関東であれば翌日着、西日本へは翌々日着でお届けしています。
魚の目利きには絶対の自信があり、全国の飲食店からも好評を得ています。
産地直送で新鮮なブリを仕入れるなら、ぜひこの機会に片山水産をご利用ください。