日本は世界的にみてもそれほど人口が多いわけではないにも関わらず、イカの年間消費量は世界一。約30%を占める「イカ消費国」です。
食用にできるイカの種類は非常に多いのですが、中でも高級食材として親しまれているのが「やりいか」。佐賀県の呼子はイカの産地として有名ですが、名物の活け造りも多くはやりいかです。
この記事では魚介を扱って40年、この道一筋の片山水産の代表がやりいかについて徹底解説します。
他の旬や栄養、名産地といった基本情報から他のイカとの味わいの違い、おすすめのレシピ・食べ方まで解説。やりいかに関する知識を深められますので、ぜひご覧ください。
Contents
やりいかの概要
やりいかは「ツツイカ目開目亜目ヤリイカ科ヤリイカ属」に分類されます。
魚の分類よりも細かく、目が回りそうですが(もちろん正確に覚える必要などはありません)「ヤリイカ」の中でも細かい分類があることくらいは知っておいて損はありません。
やりいかの形状
やりいかは耳(エンペラ)の部分が細長く尖っていて、かつ胴体が細いのが特徴です。尖った穂先に細長い本体を合わせた形状がまるで槍のようなので「やりいか」と呼ばれます。
同じく高級イカとされる「ケンサキイカ」も先端が剣の先のようになっていることから名づけられており、由来がよく似ていますね。ケンサキイカはやりいかと比べると胴体が太く、全体として槍よりも剣に近いフォルムです。
また、やりいかはイカの特徴である10本の足は胴のサイズと比べて比較的小さいのも特徴です。
やりいかの産地
やりいかは特定の海域に生息しているわけではなく、北海道から九州にかけて日本全国で水揚げされます。
特に水揚げ量が多いのは「北海道」「青森県」「長崎県」の3つで、全国の水揚げ量の50%程度を占めます。名産地として有名なのは佐賀県の呼子。「呼子のイカ」は九州で親しまれるイカの姿づくりの代名詞でもあります。
イカは養殖が困難!近年商業化が進む兆しも
少し話が逸れますが、近年海の資源を保護する観点から、「獲る漁業」つまり一般の漁業から「育てる漁業」すなわち、養殖漁業や栽培漁業へのシフトの動きが見られます。
しかし、イカの養殖は困難であると言われており、実際現在商業化されていもいません。水温の変化に弱い、生きた餌しか食べない、勢いよく動き、水槽にぶつかると死んでしまうなど難しい点が多く、養殖環境の整備が非常に困難なためです。近年、商業科に向けた動きもあるものの、実現するのは少し先となるでしょう。
やりいかの味わい
やりいかは流通量の多いマイカ(スルメイカ)と比べて優しい甘みが強く、シコシコとした食感が楽しめるのが魅力です。
同じく高級なイカとして扱われているアオリイカやケンサキイカはさらに甘みが強く濃厚な味わいが特徴ですが、やりいかは程よい甘みと上品さがあり、飽きることなく味わえるのが大きな特徴と言えるでしょう。
一方で、通が好みの「イカの肝」はやりいかにはあまり含まれておらず、一般には食用としては用いられません。
やりいかの旬
やりいかの旬は夏と冬の2回あります。特に冬は産卵前で栄養を蓄えており、優しい甘みが強いのが特徴です。卵が体に残った状態の「子持ちやりいか」もまた別の味わいを楽しむことができます。
いわゆるやりいか本来の味を強く楽しむことができるのが冬です。
一方で、夏のやりいかはサイズが小さく、まるごと食べることが可能です。あっさりとしていて身が柔らかく、冬とはまた違った味わいを楽しむことができます。
やりいかの栄養
やりいかはたんぱく質を豊富に含み、資質やカロリーの低い食材です。肝機能を高める効果のあるタウリンも豊富に含んでおり、栄養面からも優れた食材であると言えるでしょう。
やりいかのおすすめレシピ5選
飲食店のメニューとしても、家庭で味わうにもおすすめのやりいかの美味しいレシピをご紹介します。
刺身
新鮮なやりいかはぜひ一度生食で味わってみてほしいです。やりいか本来の上品な甘みと特有の食感を最も楽しんでいただける食べ方と言えます。
飲食店で提供する場合、一皿サイズで提供するのももちろん良いのですが、インパクトのある看板メニューとしてはやはり姿づくりがおすすめです。
本場九州でも名物料理の一つですが、やりいか丸々一杯を一口サイズに切り分けて並べた大きな一皿は見た目にもインパクト抜群。希少な食材を贅沢に使った料理として単価も高水準に設定しやすいため、利益率も上げられます。
お刺身として食べた後のゲソや耳は天ぷらや塩焼きにして食べるのが鉄板です(後造り)。
天ぷら
イカは天ぷらの定番ネタの一つですが、やりいかの天ぷらはまた一段と違った一品に仕上がります。
ほどよく火が通ったやりいかがサクッとした衣をまとい、噛むと衣の食感とイカ本体の食感のコントラストを楽しみながら、イカの旨味を味わえます。
塩焼き
シンプルな塩焼きも定番メニューの一つ。生のシコシコとした食感も最高ですが、火が通ると少し固くなって噛み応えのある食感となり、噛みしめるごとにやりいかの旨味を味わうことができます。
素材自体に旨味・甘みがあるので、塩をかけて焼くだけでもご馳走に仕上がります。
煮つけ
醤油、酒、みりん、砂糖などを入れた甘辛い煮汁で煮込んだ煮つけも定番の和の調理方法。やりいかの中に煮汁がしっかりとしみこみ、柔らかく優しい味付けの煮つけに。ご飯のお供にも、日本酒のあてにも最高です。
大根など味のしみやすい野菜を一緒に煮込むと、煮汁に移ったやりいかの旨味もいっしょに吸収するため、他の煮物では味わえない具材に仕上がります。
生姜を多く入れることでイカ独特の臭みもかなり消すことができます。
アヒージョ
イカは日本で好んで消費されるため、定番メニューは和食に寄ったものが多いですが、ヨーロッパでも多く消費されています。洋のメニューから一品おすすめしたいのが、アヒージョ。
キノコや野菜をニンニクやトウガラシの効いたオリーブオイルに浸し、低温で「煮込む」。高温にしてしまうと素揚げのようになってしまうのでご注意ください。
素材本来の旨み・甘みがしっかりと出た絶品料理に仕上がります。やりいかの旨味が移ったオイルはバゲットに浸して余すことなく楽しみましょう。ビールやワインが止まりません。
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まとめ
やりいかについてまとめました。
- やりいかは槍のような形状が特徴の高級食材
- ほどよい上質な甘みと食感が特徴
- 旬は冬と夏の2回、それぞれ別の味わいが楽しめる
- 和食・洋食様々な味付けに合う
やりいか特有の上質な甘みはイカの中でも特徴的でほかにない味わいです。
ご家庭で楽しむにも、飲食店でのメニューとして活用するにもおすすめなので、ご興味のある方はぜひお試しください。
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