片山のお魚通信 / ぶり あら 冷凍
片山水産の片山です。ぶりを使ったあと、頭や中骨がたっぷり残ることがありますよね。今日の仕込みでは使い切れない。でも、あら汁やぶり大根に回したい。そんなとき、ぶりのあらは冷凍保存できます。
大切なのは、傷みが進んでから冷凍庫へ入れるのではなく、鮮度と保存状態がよいうちに処理することです。この記事では、加熱して食べるぶりのあらを、ご家庭で冷凍する基本と、お店の仕込みに取り入れる際の確認点をお話しします。
最初に、押さえたいポイント
下処理をして水分を取り、一回分ずつ包む。解凍は冷蔵庫で行い、中心まで加熱する。
冷凍する前に、あらの状態を確かめましょう
ここでいう「あら」は、ぶりの頭・中骨・カマなど、身をおろしたあとに残る部分です。部位によって厚みも骨の量も違います。購入時は、魚種に加え、生鮮品か解凍品か、下処理済みかを確認してください。
冷凍しても、失われた鮮度が戻るわけではありません。保存状態が分からないものや、傷みが疑われるものを、濃い味付けや加熱で使い切ろうとするのは避けましょう。厚生労働省は、ブリなどで問題となるヒスタミンは、いったんできると調理時の加熱で分解されないと説明しています。
下処理から小分け冷凍までの4段階
1料理に合わせて分ける
身の多い部分は煮物、骨周りは汁物、カマは焼き物というように、使い道を決めて分けます。大きな頭や硬い骨を無理に家庭用の包丁で割らず、購入先に切り分けを相談すると扱いやすくなります。
2血や汚れ、残ったうろこを除く
骨のくぼみや切り口を見て、残った血や汚れを取り除きます。煮物用に霜降りする場合は、表面に熱湯を回しかけてから冷水に取り、残ったうろこや血を落とします。骨の先、熱湯、流水の飛び散りに気を付け、使用後の流しや器具も洗浄しましょう。
3しっかり水分を拭き取る
清潔なペーパーで表面やくぼみの水分を取ります。霜降り後は冷ましてから、長く室温に置かず包装へ。霜降りは表面の処理であり、中まで加熱した状態や、殺菌が完了した状態を意味しません。
4一回分ずつ密着包装する
冷凍保存に使えるラップで包み、冷凍用保存袋へ入れ、空気をできるだけ抜きます。骨で袋が破れていないかも確認してください。厚く重ねず金属トレーなどにのせ、食品名・冷凍日・下処理の有無を記して冷凍します。
下処理の考え方は、ぶり大根などの調理手順を参考にしています。片山水産の現場で実測・撮影した工程を紹介するものではありません。
参考:キッコーマン「ぶり大根」
保存期間は「家庭で冷凍」と「市販品」を分けて考える
日本冷凍食品協会は、家庭で冷凍した食品は品質低下が進みやすいため、2〜3週間以内に使い切る目安を示しています。これはホームフリージング全般の目安で、ぶりのあらに一律の安全期限を保証するものではありません。
| 状態 | 管理の考え方 |
|---|---|
| 家庭で下処理して冷凍 | 2〜3週間という一般的な目安だけに頼らず、購入時の状態と庫内温度を踏まえて早めに使用。 |
| 市販の冷凍あら | 包装にある保存方法・賞味期限・解凍や加熱の指示を優先。開封後の扱いも確認。 |
| 飲食店で仕込んで冷凍 | 家庭向けの目安をそのまま使用期限にせず、店舗の衛生管理計画と仕入先の条件で管理。 |
「今週の汁物用」「次の煮物用」と使う予定まで書くと、冷凍庫の奥に残しにくくなります。包装が破れたり、乾燥が進んだりしていないかも、在庫確認と一緒に見ておきましょう。
解凍は冷蔵庫で。料理に合う部位を使う
使う一回分だけを冷蔵庫へ移し、汁がほかの食品に触れないよう、袋を受け皿にのせて解凍します。室温に長く放置せず、解凍後は速やかに調理してください。電子レンジを使う場合は機器の解凍機能に従い、その後すぐに加熱調理へ進めます。
厚生労働省が示す一般的な加熱の目安は、中心部75℃で1分間以上です。厚い身や骨際まで確認しましょう。表面が白い、煮汁が沸いたという見た目だけで、中心まで加熱できたと判断しないことが大切です。
あら汁へ
骨周りと身の付いた部分を組み合わせ、食べやすさを意識して盛り付けます。骨があることを伝え、身をほぐす場合も小骨を確認してください。
ぶり大根・あら炊きへ
身が多い部分を選ぶと、一皿の主菜にまとめやすくなります。煮崩れを防ぐため、鍋を何度もかき混ぜず、煮汁を回しかけながら火を通します。
ぶりのあらの冷凍でよくある質問
Q.買ったトレーのまま冷凍してもよいですか?
家庭での小分け冷凍なら、密着包装に替える方法がおすすめです。使う量を取り出しやすく、乾燥も抑えやすくなります。市販の冷凍品は商品の指示を優先してください。
Q.凍ったまま鍋に入れてもよいですか?
部位や大きさが不揃いなあらは、冷蔵庫で解凍して状態を確認してから調理する方が管理しやすくなります。「凍ったまま調理」と指定された商品は、その手順に従います。
Q.解凍した残りを、また冷凍してよいですか?
必要分だけ解凍できるよう小分けにしておき、解凍と再冷凍の繰り返しは避けましょう。冷凍庫へ戻しても、解凍中の温度管理の問題は取り消せません。
あらまで使う献立なら、仕入れの段階で相談を
あらを使い切るには、魚を注文するときに「身は焼き物、あらは汁物」と伝えておくと、必要量を考えやすくなります。あらの同梱・部位別販売・切り分けや冷凍対応は一律のお約束ではありません。ご希望を伺ったうえで確認します。
仕入れの相談は、作りたい一皿から。
片山水産では、九州・玄界灘の魚を、お店の用途や必要量に合わせてご提案しています。うろこ取りや三枚おろしに対応し、その他の加工はご相談を承ります。小さな魚など、対応できない場合もあります。
相談例:ぶりを主菜とあら汁に使いたいです。必要量は○人分。あらを含めた納品や加工の可否、保存状態を相談できますか。
魚種、料理、必要量、加工の希望、納品先と希望日をお知らせください。入荷状況・加工範囲・価格・配送可否と到着日は、個別に確認してご案内します。
バナーに記載された配送条件なども、実際のご注文時にご確認ください。



