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飲食店開業の知恵袋

魚・水産物の仕入れの方法は?市場直送の鮮魚業者が解説!| 魚のことなら片山水産

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魚や水産物の仕入れは飲食店にとって重要な判断の一つ。どのような種類の魚を、どのくらい、どこから、どうやって?考えるべきこと、知っておくべきことが多くお悩みの方も多いのではないでしょうか?

この記事では魚を扱って40年、この道一筋の片山水産の代表が「魚の仕入れ方」について解説します。簡単に結論をいうと、仕入れ方には大きく分けると「1.活魚」「2.鮮魚」「3.冷凍魚」の3つがあり、総合的なメリットとしては鮮魚での仕入れがおすすめです。

それぞれの方法のメリット、デメリットや鮮魚での仕入れが最もおすすめの理由、良い鮮魚の仕入れ先など魚の仕入れにお悩みの方必見の知識を網羅していますのでぜひご覧ください。

魚の仕入れ方①:活魚~生きた魚をそのまま配送~

活魚とは、魚を生きた状態でそのまま配送する方法です。飲食店の中には店頭や店内の水槽で魚が泳いでいる「生け簀」を見かけることがあります。こういった店舗が仕入れに使っているのが活魚での仕入れです。言うまでもなく魚は適切な状態の水中の中でしか生きることができないため、水槽ごと輸送するなどといった対応が必要になります。

活魚仕入れのメリット

活魚仕入れのメリットはとにかく魚の鮮度が最高であることです。生きた状態で届くのだから、当然と言えば当然ですね。泳いでいる魚を生け簀から上げて、その場で捌いて調理して振舞う。素材の鮮度もさることながら、お客様にできる「体験」としての価値もあり飲食店の一つの付加価値にもできるでしょう。

活魚仕入れのデメリット

一方で、活魚仕入れには輸送コスト面と調理の手間の面でデメリットが考えられます。

輸送コスト面でのデメリット

活魚は水槽などに海水をいれた状態で運ばなければなりません。必然的に、輸送するトラックなどに水槽ごと積み込む必要が出てきますね。水槽の中に入れられる魚の数にも限界があるため(あまり詰めすぎると動けなくなって死んでしまいます)、1回の配送で運搬できる魚の量に限りが出てきます。次に解説しますが鮮魚や冷凍魚であれば水槽は必要なく箱に詰め込めるため、同じ運送手段で運べる量が圧倒的に異なるのです。

※一部、貝類などは海水がなくても数日間は生存可能なため、生きたままの大量輸送も可能です。

手間の面でのデメリット

活魚を調理するには「水槽から掬い上げる」→「締める」という工程を踏む必要があります。この状態で「鮮魚」と同じ状態です。必然的に手間がかかり、また締めの工程において血が出るといったこともあるため、処理やその片付けに工数がかかります。

魚の仕入れ方②:鮮魚~締めた生魚を配送~

鮮魚とは、配送前に締めた魚(もしくは野締めの魚)を生のまま冷蔵で配送する方法です。市場やスーパーマーケットなどに並んでいる生魚の中で冷凍の工程を経ていないものは「鮮魚」です。実際、市場に出回っている魚の多くは「鮮魚」と言えるでしょう。

鮮魚のメリット

鮮魚のメリットは高品質な商品を大量に輸送できるため、安価に調達できる点です。鮮魚は同じ箱の中に一定量まとめて梱包することができるため、活魚と比べて配送コストが大きく抑えられます。鮮度としては締めた当日や翌日であれば、活魚を締めるのとほとんど変わらない状態で食べていただくことができます。

鮮魚のデメリット・注意点

鮮魚は生鮮食品であるため、3つの方法の中で最も賞味期限が短いです。適切な処理をし、適切な環境で保管・輸送することで期限を長く保つことは可能ですが、時間が経てば経つほどに品質は低下し、最終的には食べることができなくなり廃棄せざるをえません。冷凍することで長期保存は可能になりますが、家庭や飲食店の通常の冷凍庫で冷凍した場合、冷凍した時点で一定レベル味が落ちてしまいます。

最大の注意点としては鮮魚は市場に最も流通している一般的な魚の仕入れ方法ですが、商品の選定から処理、梱包、発送といった品質は業者により異なります。また、中央卸売市場を経由した鮮魚は水揚げから時間が経っていることも多いです。鮮魚の仕入れの際には仕入れ先の選定が非常に重要です。

魚の仕入れ方③:冷凍魚~冷凍した魚を配送~

冷凍魚は鮮魚を一度冷凍してから送る方法です。食品を長期保存する方法として広く知られている「冷凍」を魚の仕入れに活用しています。

冷凍魚のメリット

冷凍魚の最大のメリットはとにかく賞味期限が長く、在庫リスクが低いことが挙げられます。冷凍便で届けられた魚を店舗の冷凍庫で保管しておけば数週間~数カ月程度はほぼ品質を保ったまま保管することができます。

冷凍魚のデメリット・注意点

一方で冷凍魚には品質面や費用面、手間の面でのデメリットや注意点があります。

品質面

魚・水産物などの生鮮食品は一度冷凍すると基本的には品質が落ちます。時間をかけて冷凍する工程の中で素材の細胞の中での変化が起こったり、溶け出す水分とともに旨みが抜けてしまったりする(ドリップ)ためです。

特に生食する場合、冷凍を経て生じた細胞の変化が食感に大きな影響を与えるため品質に大きな影響がでてしまいます。ある程度お刺身を食べ慣れている人であれば冷凍魚であることがすぐにわかってしまうレベルです(そのため、寿司やお刺身といった生食よりは加熱調理に向いていると言えるでしょう)。

また、活魚や鮮魚で仕入れた場合、賞味期限前に最後の手段として冷凍することが考えられます。しかし、一度冷凍→解凍した素材を再冷凍すると品質が格段に落ちてしまうため冷凍魚として仕入れた食材に関しては、再び冷凍することはおすすめできません。

なお、冷凍の際「瞬間冷凍」が用いられていれば品質をほとんど落とすことなく冷凍が可能ですが、設備として非常に高額なため瞬間冷凍を用いている業者は多くはありません。

費用面

冷凍魚には「魚を冷凍する」という工程がかかっているため、魚の単価が割高になっている可能性があります。また、輸送においても冷蔵便と比べて冷凍便は料金が割高。こういったことを考えると費用面で高くなりがちである点にも注意が必要です。

手間の面

冷凍魚は非常に長持ちしますが、食材として活用するには「解凍」の工程が必要です。常温での自然解凍、冷蔵庫での解凍、流水解凍など方法はありますが、調理前に手間と一定の時間がかかることは抑えておく必要があります。

鮮魚仕入れで重要な3つのポイント

魚の仕入れ方法3パターンを解説しましたが、実際に市場に出回っている魚の多くは「鮮魚」。理由はやはり品質とコストのバランスが良いため、合理性から鮮魚での取引が選択されてきたと言えるでしょう。

一方で、鮮魚は少しずつ品質が落ちていく生鮮食品であるため、仕入れる業者の選定が非常に重要です。どういったポイントに注目すればよいのか解説します。

水揚げから到着までのリードタイム

鮮魚や海産物の多くは極論、締めたその瞬間から品質の低下が始まります。従って、水揚げされ、締められてからどのくらいの時間で受け取ることができるかが重要な選定ポイントと言えるでしょう。

店舗の地元の食材であれば、新鮮なものが安定的に手に入るかもしれません。しかし、遠方の高品質な食材を仕入れる場合、水揚げ後いかに早く発送されてくるかが重要なのです。

片山水産は良質な魚介の名産地「玄界灘」の海の幸を空輸便で全国にお届け。最短で水揚げ当日には東京にお届けします。

商品選定の目利き

鮮魚、海産物は同じ種類であっても個体によって味の品質が異なります。特に大型の魚であれば特徴に差が出やすいと言えるでしょう。飲食店様側で目利きが可能であれば市場などから良質な素材を自身で選び取ることが可能かもしれません。しかし、鮮魚や海産物の目利きには一定の経験が必要なのも事実。自店舗で難しい場合、確かな目利きで厳選した商品のみを扱う業者選びも重要なのです。

片山水産が扱う商品は、この道一筋40年の代表自身が目利きして買い付けした良質な個体のみ。自信を持ってお届けします。

処理・梱包の丁寧さ

鮮魚は特に、水揚げされた後の処理によって同じ個体であっても品質や賞味期限に大きな差がでます。例えば、大型の魚であればしっかりと血抜き、神経締めがされた個体と、水揚げしたあと自然死(野締め)して何も処理していない個体では期限に1週間以上の差が出ることも珍しくありません。

仕入先が丁寧に処理・梱包しているのかも生鮮食品である鮮魚・海産物の購入にあたっては非常に重要と言えます。

片山水産が扱う商品は、魚種によっては漁師が船上で神経締めなど丁寧に処理。それを当社が完璧な状態で梱包した上で発送します。

まとめ

魚の仕入れ方法について、3つの方法のメリット・デメリットや鮮魚の仕入れで注意すべきポイントを解説しました。

  • 魚の仕入れ方法には「活魚」「鮮魚」「冷凍魚」がある
  • 総合的にバランスが良く、市場で主流になっているのは「鮮魚」での仕入れ
  • 鮮魚は時間の経過とともに品質が落ちていくため、業者選びが非常に重要
  • 業者選びのポイントは「発送の早さ」「買い付け段階での目利き」「処理・梱包の丁寧さ」の三点

合理性から主流となっている鮮魚での仕入れですが、生鮮食品であるがゆえに業者の対応によって商品の質に大きな違いが出ます。従って、他の2つの方法に比べてより慎重な業者選びが求められます。ぜひ、仕入れ先の選定に参考にしてみて下さい。

片山水産では漁師が朝水揚げし丁寧に処理した個体を当社代表の目利きで厳選して仕入れます。空輸便を駆使し、最短で水揚げ当日にはお留け(前日までのご注文が必須です)。一度ご注文いただければ違いを実感いただけるかと思いますので、ぜひお試しください。少量のご注文からでも承ります。

お問合せ・相談 – 九州・玄界灘の魚の仕入れなら片山水産〜飲食店卸専門〜 (katayamasuisan.co.jp)

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